みなさん、こんにちは。
12月もあっという間に20日を過ぎて、今年も残り僅かとなりました。いよいよ年の瀬です。
さて、今回のテーマは『冬休みの前に』としました。
先日プロゴルファーの宮里優作選手が、ツアー初優勝しました。
宮里選手はアマチュア時代に大活躍、鳴り物入りでプロになり毎年シード権を獲得してきた実力者で、最終日最終組16回、2位3回など成績は残すものの勝ちきれなくて未勝利、ゴルフ界の7不思議と言われていました。
そんな宮里選手が、11年目にやっと掴んだ初優勝、奥さんやお父さんとの歓喜の抱擁シーンには感動しました。
宮里選手は、沖縄県の出身、お父さんはレッスンプロ、お兄さんの聖志選手や妹さんの藍選手もプロゴルファーというゴルフ一家の次男で、3歳からゴルフを始めました。
大阪桐蔭高校時代に全日本ジュニア優勝、東北福祉大学に進学して全日本学生、日本アマ、日本選手権ローエストアマなど、数々のタイトルを獲得、卒業前にプロ入りして、その年4試合出場ながらシード権獲得、いつ優勝してもおかしくない存在だったと思います。
しかしながら、その後はなかなか思うように行かず、人に言えない苦労もあったでしょう。今回の優勝をきっかけに、今後更なる活躍を期待したいと思います。
柔道でも、トップ選手から小学生に至るまで、それぞれのレベルで実力はあるのになかなか勝ちきれないという選手を見ることがあります。中には数少ないチャンスを確実にモノにする選手もいますが、後者のような選手は少ないのではないでしょうか。原因は色々とあるのでしょうが、やはり『心』『技』『体』を磨いていくこと、地道な努力を続けて行く事が大事ではないかと思います。
よく『練習は嘘をつかない』とか『練習で出来ない事は試合でも出来ない』という言葉を耳にします。
今の努力がすぐには結果に結び付かなくても、いつか花開く時がくると信じて頑張ってください。
『初心忘るべからず』と言います。
始めた頃の謙虚で真剣な気持ちを持ち続けていかねばならないという戒めの言葉で、世阿弥が能楽の修行で言ったのが始まりと言われています。
逆に言えば、人間はなかなか初心を持ち続ける事が困難だという事にもなります。当欄でも似たような話が何度も出て来るのも、時々初心に返る事が大事だと感じているからです。
それでも心が折れそうになる時、読んで欲しいと思う言葉をご紹介します。
当欄で何度かご紹介している相田みつを氏の言葉です。
「 雨の日には雨の中を
風の日には風の中を 」
暖かい春の陽ざしを
ポカポカと背中に受けて
平らな道をのんびりと歩いてゆく──
そんな調子のいい時ばかりではないんだな
あっちへぶつかり
こッちへぶつかり
やることなすこと
みんな失敗の連続で
どうにもこうにも
動きのとれぬことだってあるさ、
当にしていた
友達や仲間にまで
そッポをむかれてさ
どっちをむいても
文字通り八方ふさがり──
四面楚歌ッてやつだな
それでも
わたしは自分の道を自分の足で
歩いてゆこう
自分で選んだ道だもの──
雨の日には雨の中を
風の日には風の中を
涙を流すときには
涙を流しながら
恥をさらしながら
口惜しいときには
「こんちくしょう!!」と
ひとり歯ぎしりを咬んでさ
黙って自分の道を歩きつづけよう
愚痴や弁解なんて
いくら言ったッて
何の役にも立たないもの――
そしてその時にこそ
目に見えないいのちの根が
太く深く育つ時だから
何をやっても思うようにならない時
上にのびられない時に
根は育つんだから――
雨の日には雨の中を
風の日には風の中を──
相田 みつを
また、相田氏は
花を支える枝
枝を支える幹
幹を支える根
根は見えねえんだなあ
とも言っています。
冬休みは寒いし、行事は多いし、サボりたくなりがちな時期です。でも、『冬に鍛えて春の訪れを待つ』人に本当の春はやって来ます。
頑張ってください。
平成25年12月20日
【第127号】