柔道ニュース 『卒業⑦・虎汰郎』

みなさん、こんにちは。

早いもので4月も2週目になりました。今年は桜が早かったので都心では既に散ってしまいましたが、街には見るからに新入生という感じの、大きめの制服に身を包み、真新しい鞄を持った人達を見かけます。まさに春の光景ですね。見ているこちらまで初々しい気持ちになってしまうし、遠い昔を思い出しました。

さて、山崎道場においても先日4月7日(日)、卒業生を送る会を開催しました。

今年の卒業生は4人です。他に受験組などを含めると合計7人いましたが、全部男子でした。皆4年以上山崎道場に在籍して毎週末頑張った子供達ですし、これまで門下生のリーダーとしてみんなを引っ張ってきた子達です。これから姿が見られなくなると思うと寂しくなってしまいますが、彼らの姿・表情・技・そして色々な出来事を思い出しながら、これから数回にわたってご紹介させて頂きたいと思います。

今回はトップバッター、虎汰郎(こたろう)です(親しみを込めて敬称を略させて頂きます。予めご了承ください)。

虎汰郎は1年生の9月に入門、これまで5年半もの長期にわたり、柔道修行を続けてきました。

当時は土曜日が草加東高校、日曜日は合気道道場で練習していたのですが、草加東高校に見学に行ったのが山崎道場との出会いだそうです。

『練習前に子供たちが雑巾ダッシュしているのと、準備運動ででんぐり返しや逆立ちをしていたのと、あと、先生が怖い(笑)のが気に入り入門しました。柔道に関しては全く未知の世界でした』との事でした。

虎汰郎には3つ下の弟がいて、名前を彪真(ひょうま)と言います。「トラ」と「ヒョウ」の兄弟です。弟も約1年後に、幼稚園の年中組から山崎道場に入門して現在新4年生。大部分の期間を兄弟一緒に通いました。

虎汰郎はみんなから、「コタ」の愛称で呼ばれています。以前お母様から伺ったのですが、本が大好きだそうで、そのためか大変な物知り博士です。

コタは私の息子と入門が1週間違いで、受身や打込み等も一緒に習いました。入門当初、息子は他に知り合いもいなくて何かと不安な時、良い話し相手になってくれたのがコタでした。コタには、そういう優しい面があると思います。

道場での練習においては、回転運動の際の号令の声が人一倍大きく、また、上級生が下級生に技を教える時などは、率先して面倒をみるなど大変感心な姿を目にします。きっと家でも弟や妹の面倒見の良いお兄ちゃんではないかと思います。

また、寝技では、相手を引き込んで四つの方向に返すのが得意で、その解説の時は毎回皆の前でお手本を披露します。

一方、試合でも5年生の時に日本武道館で行われた全日本少年少女武道錬成大会や6年生での石下大会など、団体戦メンバーとして頑張りました。

中学は地元の富士中に進学、中学生になっても部活の無い日は山崎道場の練習に参加してくれるそうです。

コタへ

是非これからも後輩たちのフォローをよろしくね。

山崎道場での教えを忘れず、今後も長く柔道を続けて欲しいと思います。

卒業おめでとう。

 

平成25年4月10日

【第118号】