みなさん、こんにちは。
ソチ・オリンピックが開催中です。日本選手も連日頑張っていますが、今日未明には羽生選手が見事金メダルに輝きました。
フィギュアスケートでは日本男子初の金。本人はもちろん、関係者の喜びもさぞかしと思います。おめでとうございます。
金ではありませんでしたが、スノーボードでも史上初のメダリストが2名誕生しました。スキージャンプ複合も含め、こちらもとても価値あるものと思います。
また、惜しくもメダルには届きませんでしたが、上村選手や高梨選手は本当に良くやったと思います。試合後の受け答えもすばらしいものでした。
上村選手はきっと言いたい事もあったでしょうに、なかなか出来る事ではないと思いました。
高梨選手は、日本中の期待を一身に集め、実力は断トツなのに、今回は縁が無かったとしか言い様がありません。それだけにショックも大きかったでしょうに、しっかりとインタビューに答えていました。
この2人にもメダルをかけさせてあげたかったと、きっと日本中の人達が思ったのではないかと思います。
短い時間ではありましたが、見ている人の心に響く人間性というか人柄が垣間見られたのではないでしょうか。
これからも応援していきたいですね。
さて、今回のテーマは『成長曲線2』としました。
以前、第6号に『成長曲線』という話を書きましたので、よろしかったらそちらもご覧ください。
小さな子供達が成長していく姿を見るのはとても嬉しいものです。
息子が柔道を始めた小学1年の頃、試合会場や出稽古先で見かけた4、5年生達は、現在高校1、2年です。みな逞しくなって、春の選手権に向け都道府県予選を戦っていました。同様に息子と同級生や1年上の子は、中学1、2年で新人戦や学年別大会等で活躍しています。
懐かしい顔ぶれを試合会場で見かけるのも私の楽しみの1つです。
成長期は、しばらく見ないうちに急成長する人もいます。逆に伸び悩んでいる人もいるのも事実です。
年明け以降、中高生の大会をいくつか観て回りました。小学生時代、特に目立つ選手でもなかったのに歳を追う毎に強くなっている選手もいます。一方で無敵を誇っていた選手が敗退していく姿もいくつも見ました。
要因について考えてみました。
①早熟型・晩熟型
小学生時代は圧倒的に大きな体で相手をねじ伏せていたものの、その後体格のアドバンテージが少なくなってきた選手。特に体や力に頼るタイプの柔道をしていた選手は、他の選手が体が追いついて来るので、それまでのような訳には行かなくなります。ずっと大きくなり続けられるならともかく、余程奮起して技術を磨く努力が必要です。
逆に、小学生時代はしっかりとした柔道の基礎を身に付けていたものの体が小さく、体力負けしていた選手。このタイプの選手が体が大きく体力がついてくるとグングン伸びています。
②取り組み姿勢
小学生時代はあまり熱心に柔道に取り組んでいる選手とは見えなかったのに、明らかに目付きが変わり、やる気が見えてきた選手。
何らかの要因で柔道に目覚めたタイプで、今後の動向に注目したい選手です。
③練習量
動きが良く、日頃の鍛練が見て取れる選手。単に体が大きくなっただけでなく、体つきが変わりそれが自信になって顔つきまで変わってきた選手。
柔道着の上からでも、体つきの変化が見て取れる選手もいます。
逆に、ケガ等の要因で練習が十分でないと思われ動きに精彩がない選手もいました。
④進学先との相性
多くの中学生や高校生は、小学生までに通った道場ではなく、学校の部活動が練習の中心となります。中には継続して道場に通っている選手もいると思いますが少数派でしょう。環境が変わり、練習のやり方や生活環境も変わります。これが良い方に出る人もいれば逆の人もいます。
また、小学生はもちろん中高生もそこがゴール(最終到達目標)ではないはずです。しかしながら、長期目線での育成よりも目先の結果を求めてしまいがちです。
なかなか難しいかもしれませんが、本気で取り組むなら事前にしっかりとリサーチして、進学先を選択することも重要だと思います。最近は、小学生時代から強豪中学に出稽古に行っていてそのまま進学したり、道場や学校との関係で実質的にはあそこの選手はどこに進学するというのが既定路線化しているケースもあります。
いずれにしても単に強豪校に行けば良いと言う訳ではなく、しっかりとした指導者・育成方針・環境、本人の習熟度合い・延びシロ・相性なども勘案して考える必要があるかと思います。
以上、ざっと感じた事を上げてみました。
試合を観ていて、中学1年生でも小学生時代とは既に順位が逆転している例もたくさんありました。高校生なら尚更です。余程奮起しない限りこの差は埋まらないでしょう。
どこに課題があるかは、多分本人も、先生も気付いていたり、既に対策を立てて練習に取り入れているのかもしれません。しかし、簡単に克服出来る訳ではないし、最後は本人がどれだけ自覚を持ち、工夫と努力を継続できるかにかかってくると思います。そして、それが出来る人は、どういう道に進んでもやって行ける人ではないでしょうか。
柔道に熱心に取り組んで実績も上げて、特待生で進学したり、大学、就職も柔道関係を目指したいという希望を持っている人達が、順調に成長して全国大会や世界大会で活躍して行けたら一番良い事です。でも思い通りに行ける人ばかりではありません。
また、いつかは現役を退く時も必ず来ます。
将来どの方向に進んでも、その後の人生が充実したものとなって欲しいと願っています。
平成26年2月15日
【第129号】