柔道ニュース 『第7回全国小学生学年別柔道大会』

みなさん、こんにちは。
27日の早朝、新横浜駅の新幹線口で、世界選手権・日本代表【100㌔超級】の某選手を見かけました。Tシャツにサングラス姿でしたが、すぐにわかりました。重量級としては小柄とは言え、イカツイ体つきは一目でタダモノでない雰囲気を醸し出していました。広島まで日帰りされていたようです。
いよいよ世界選手権が近づいてきましたね。現在渋谷の街は、日本代表選手の顔写真付きの旗が、道路沿いにびっしり!あまりの数に驚きました。

さて、今日は8月22日に札幌市で開催された小学生の個人戦全国大会を紹介します。敬称は略させて頂きます。予めご了承下さい。
本大会は、今年で7回目。5年生と6年生が対象、学年・男女・体重(2階級)別です。各都道府県から階級毎に1名、開催地は2名出場。
毎年5月5日に開催される全国少年柔道大会(今年第30回)の個人戦は、無差別(体重・性別関係なし)、しかも団体戦出場チームから個人戦の選手をエントリーする規定のため、真の学年別・階級別日本一は今回優勝者が相応しいかと思います。
また、夏は毎年会場も代わり昨年は長野県、一昨年は愛媛県でした。
ちなみに今年の夏の全国大会は、【小学生・北海道】、【中学生・島根県】、【高校生・沖縄県】。ご家族や道場関係の方々も交通費や滞在費など嬉しい悲鳴ですね。

さて、今年の注目選手ですが、6年生は…
男子重量級:◆粟野(千葉・昨年優勝)、◆辻(神奈川・昨年2位、春は連覇)
女子重量級:◆粂田(石川・昨年優勝)
5年生は…
男子重量級:◆中里(北海道・春優勝)
女子重量級:◆平田(東京・春日柔道クラブ、重量級とはいえ、多分40㌔台ではないかと思われる)に特に注目していました。
結果は以下の通りです。

【5年男子45㌔以下級】
優勝 : 山中 堅盛(東京・春日柔道クラブ)
2位 : 鈴木 康鷹(神奈川・朝飛道場)
3位 : 陶 侑希(和歌山・正木道場)
3位 : 津嘉山 崇(福岡・東福岡柔道教室)

【5年男子45㌔超級】
優勝 : 中里 悠斗(北海道・有櫛道場)
2位 : 中島 大貴(大分・雄心館道場)
3位 : 利根 琢也(福井・三国町柔道教室)
3位 : 藤井 崚将(北海道・清水町柔道スポーツ少年団)

【5年女子40㌔以下級】
優勝 : 佐々木 郁実(北海道・札大ジュニアJUDOクラブ)
2位 : 明石 ひかる(宮城・太陽塾)
3位 : 山室 未咲(兵庫・将祥柔道館)
3位 : 都留 麻瑞(京都・福知山柔道教室)

【5年女子40㌔超級】
優勝 : 上林山 未来(鹿児島・光武館)
2位 : 和田 梨乃子(兵庫・天崎講武館)
3位 : 平田 樹(東京・春日柔道クラブ)
3位 : 下山 幸菜(群馬・下仁田柔道教室)

【6年男子50㌔以下級】
優勝 : 笠原 大雅(福岡・本吉塾)
2位 : 飯田 健太郎(神奈川・湘南宮本塾)
3位 : 稲垣 由生(東京・臥牛館道場)
3位 : 小林 礼弥(和歌山・正木柔道場)

【6年男子50㌔超級】
優勝 : 辻 湧斗(神奈川・朝飛道場)
2位 : 磯村 亮太(愛知・羽田野道場)
3位 : 粟野 諒平(千葉・大原町少年柔道教室)
3位 : 新井 剛(茨城・力善柔道クラブ)

【6年女子45㌔以下級】
優勝 : 田中 美月(兵庫・広畑柔道教室)
2位 : 伊藤 友希(滋賀・湖東錬成館)
3位 : 武田 亮子(京都・宇治柔道会)
3位 : 出村 花恋(福井・福井県立武道館武道学園柔道教室)

【6年女子45㌔超級】
優勝 : 粂田 晴乃(石川県・松任柔道スポーツ少年団)
2位 : 岡田 蛍(兵庫県・長田柔道会)
3位 : 塔本 葵葉(熊本県・小川少年柔道クラブ)
3位 : 稲葉 瑞希(茨城県・結城少年柔道クラブ)
5年男子重量級の中里選手は春夏連覇達成。昨年の『くやしかったら強くなれ』で紹介されていました。当時、週末は道場に合宿して練習に励んでいると放送されてましたが、現在は何と”常時”道場で合宿生活を送っているそうです。

5年女子重量級の平田選手は、あの体で3位は立派だと思います。中学生になると体重区分が細かくなるため、非常に有望ではないかと感じます。今年1年生ながら嶺井選手(埼玉・三郷、現埼玉・東松山南中)が全中個人戦57㌔級で2位になっています。タイプ的には、第3回大会でやはり小さな体で男子重量級で準優勝した鎌田選手(埼玉・三郷、現愛知・大成中3年)に似ているかなと思いました。

6年男子重量級の粟野選手は、ひのまるキッズ大会で見ました。巨体を利した力強い柔道が魅力ですが、小学生とはいえ、ここに出て来る選手は80㌔や90㌔はめずらしく無く、粟野選手も特別大きい訳ではないと思います。そんな中で、今年は3位、去年に続き表彰台は立派だと思います。本人は相当悔しがったそうですが、この思いを忘れず精進して欲しいと思います。
また、優勝した辻選手は、昨年2位の鬱憤を晴らしました。春は連覇、今年優勝と安定感抜群、現時点では実力No.1ではないかと思います。粟野選手共々言える事ですが、去年この大会で優勝した太田選手(栃木・岩舟、現栃木・足利一中)や3位の大賀選手(茨城・力善、現栃木・国学院栃木中)が、中学1年生ながら県のトップクラスとして団体戦・個人戦共に関東大会で活躍していました。これからも頑張って下さい。

女子重量級の粂田選手は、見事連覇達成しました。この大会での連覇は、高藤選手(栃木・野木町柔道クラブ、現東海大相模高、今年のインターハイ個人優勝)や磯田選手(宮崎・芦塚、現国士舘中、今年の全中個人優勝)、植田選手(奈良・怒涛館石津、現東海大相模中2年)、冨田選手(東京・松前柔道塾、現神奈川・相原中1年)など、その後も活躍している多くの優秀な選手がいます。更に上を目指して頑張って欲しいです。
最後に、今回3位以内に入った選手は32人いますが、都道府県別にみると18、昨年は21でした。多くの地域に分散している事は、柔道界にとって、とても良い事だと思います。全国津々浦々で盛んに行われている事が改めて認識でき、柔道愛好者の一人として非常に嬉しく感じた次第です。

【柔道関連テレビ情報】

『歴史は眠らない 柔の道』 第1回「柔術から柔道へ」(全4回)

NHK教育
■2010年 8月31日(火)
■午後10:25~午後10:50(25分)

第2回 「国家と柔道」9月7日(火)
第3回 「スポーツとして世界へ」9月14日(火)
第4回 「柔道精神と国際ルール」9月21日(火)

内容はよくわかりませんが、楽しみです。

平成22年8月30日
【第43号】