柔道ニュース 『卒業⑨・善匡』

みなさん、こんにちは。

暖かい日が続いたのに、今日は冬に逆戻りしたような肌寒さです。体調管理に気を付けましょう。
先週の昇段審査会で、卒業生の雄太郎君が初段に一発合格したそうです。黒帯!おめでとうございます!
卒業生が頑張っているのを聞くのは嬉しいものです。これからも日々の稽古に邁進して欲しいと思います。
後輩の皆も続いて頑張りましょう。

さて、今日のテーマは卒業生特集3人目、副キャプテンの善匡(よしまさ)です(虎汰郎同様親しみを込めて敬称を略させて頂きます)。
善匡は、3年生の4月に山﨑道場に入門しました。皆からは『ヨシ』の愛称で呼ばれています。

ヨシの家は、お祖父様・お父様・お母様も大学の体育会柔道部ご出身という筋金入りの柔道一家です。特にお祖父様やお父様は現在も中央でご活躍なさっています。しかしながら、いつも謙虚で気さくにお付きあい頂いており、また、お母様も含め練習に多大なるご協力を頂いております。この柔道ニュースにも何度も感想を寄せて頂きました。恐縮しておりますが、ありがたい限りです。
こうした環境下、きっとヨシも自然と柔道着を着ていたのではないかと思います。

ヨシは、筋肉質で運動能力も高く、力も強いです。このように素材的にはすばらしいのですが、これまではケガが多く、他の同級生に比べて継続して根を詰めた練習ができなかったのが残念でした。今後はより一層ケガに気を付けて、頑張って欲しいと思います。

いくつか質問をさせて頂きました。
印象に残った試合は、6年生の寝技大会だそうです。

『当時は、膝のオスグッド症が悪化していた時だったので本当に心配しながらの出場でした。初戦だったと思いますが、強化選手と当たりました。膝をかばいながらも判定まで持ち込みました。残念ながら負けてしまいましたがその相手が決勝まで残り、アツ(温士の愛称)の決勝の相手となりました。
試合に敗れて帰ってきた善匡が開口一番に言ったのは「全然緊張しなかった。こんな事は初めてだ」と意外な言葉でした。ダメでもともと。自分なりに吹っ切って出場した試合だったのだと思います。後ほど山﨑先生に「アツの次に強いやつといい試合してたじゃないか。出て良かっただろ?迷った時は絶対出た方がいいんだ」と声をかけて頂いた事がとても印象に残っています。山﨑先生がハイレベルな世界をどう歩いてきたかを感じさせる重みのある言葉でした』。

次に、道場での4年間を振り返って一言お願いしますと伺いました。

『道場に通って良かった事。沢山沢山あると思います。その中の一部になってしまいますが書きたいと思います。

まずは体力が向上した事。
走るのもそうですが、何よりマット運動は目立って得意で大体体育の成績は全て良いでした。

力がつき、それが自信に繋がっている事。
力があるというだけで学校では他の子からは一目おかれていた様です。誰かにイジメられて辛いという事は幸いありませんでした。

打たれ強くなった事。

辛い事から逃げ出さない様になった事。

そして何より小学生時代から切磋琢磨した仲間ができた事。ずっとこれからも大事にして欲しい事です』。

たいへん良いお話を伺えました。どうもありがとうございました。
そして、私が当欄でこれまで申し述べさせて頂いた子供に柔道をやらせたい理由『少々の事ではへこたれない体力と精神力を養って欲しい』にも通じると思いました。

中学は八潮市の八幡中に進学、柔道部に入るそうです。

ヨシへ
山﨑道場で教えて頂いた事を忘れずに、日々の努力を積み重ねて行って欲しい。心技体共に鍛えてお祖父様やご両親のような立派な柔道家を目指して欲しい。元々力はあるので、ケガに気を付けて頑張ってね。
卒業おめでとう。

平成25年4月20日
【第120号】