『柔道ニュース』 成長曲線

みなさん、こんにちは。

講道館杯はご覧になりましたか?今年の講道館杯で一つ感じたことがあるのですが、それは日を改めてテーマとさせて頂き、今回は『成長曲線』をテーマにしたいと思います。

 

何事もそうかもしれませんが、柔道も常に一定の比率で成長していく訳では無いようです。

足踏み状態の時もあれば、ひと皮むけるというか、急に上昇カーブを描く時もあると思います。道場で子供達を観ていても、そう感じます。

出来ることなら『足踏み期間は短く』、『上昇カーブはより高く』を目指して欲しいものですが、それには本人の努力が必要かと…。口で言うのは簡単ですが、常に自分の力を100%発揮して稽古するのは、至難の技だと思います。子供でも気持ちが乗らない時もありますし、稽古開始の時にはその気があっても、何らかの要因で持続できない事もあるのではないでしょうか。そういう子供に対してどう接したら良いものか、小生も悩んでいる親の一人です。

“心技体”という言葉があります。全て大事だと思います。”心技体”をベースとし、本人がステップアップするためには、自分に不足している改善ポイントを一つ一つクリアする事が大切です。それには時間が関係すると思います。短期的に改善可能な事、中長期的に取り組む必要のある事など様々ではないでしょうか。

また、目標をどこに置くかで対策も変わると思います。目先の試合で勝ちたければ、短期的な課題解決に重点を置き、将来大きく羽ばたいて欲しければ、幼少の頃は特にじっくり時間をかけて、基礎を徹底的に叩き込むという具合に。

しかしながら、その一方で、柔道修行に取り組む目的は、強くなる以外にも色々あるとも思います。

 

◆柔道修行を通じ将来立派な人格者となる

◆健康な体を作ることによって、心身共に健康となる

◆忍耐力・精神力を養う

◆礼儀作法を習得する

◆上下関係・集団生活の大切さを身をもって知る

 

少し考えただけでも色々あると思います。

小生も最終的な目的は、健康で少々の事ではへこたれない体力と精神力(第1回記述『なにくそっ』精神)を身につけ、合わせて礼儀作法もしっかり出来るようになればと願っています。

ただ、修行する以上は真剣に取り組まないとケガも怖いですし、真剣に取り組んでこそ、得るもの・見える世界がある事も事実だと思います。上記の項目も真剣に取り組んだ結果身につくことではないかと思っています。

また、勝つ喜び、負ける悔しさ、何故負けたかを考え、次は勝つぞと努力を続け、結果勝った時の達成感は、人生の貴重な経験になると思います。

 

という訳で、ここでは課題解決の為に何が必要かについて考えてみたいと思います。

専門家でも教育者でも無い者が書く内容では無いとお叱りを受けるかもしれませんが、色々思い悩んでいる親の一例としてご覧頂けたらと思います。

 

課題解決のために、色々な方策があろうかと思いますが、やはり全ての根底にあるのは、本人のやる気だと思います。

あくまで私の主観ですが、参考までに書いてみます。

①先生からご指導頂いた事を素直に聞く耳を持っている事。

②指摘頂いた事を身につけようと取り組む姿勢がある事。

③時間を費やしても達成までやり遂げる持続力を持っている事。

④達成した暁には、素直に喜び、お世話になった方々への感謝の気持ちを忘れない事

⑤達成しても満足せず、更なる上を目指す向上心を忘れない事。

まとめると、”強くなりたい気持ちがどれだけ強いか”に集約されるのではないでしょうか。

とは言え、そこは小学生です。中には出来ている子もいますが、なかなか高いモチベーションを維持するのは困難だと思います。

私は、その対応策として、直近の目標を持たせてみるのが良いのではないかと思います。

例えば愚息恵太の場合ですが、最近意識してやっている事は、練習に向かう車中で、『今日の目標』を本人に語らせています。抽象的な言い方はNG。出来る限り具体的に詳しくです。そして帰りは反省会をします。これが重要だと思っています。目標に対しうまく出来たか否か、その理由、今後どうしたら出来るようになると思うかを聞くようにしています。

何事でもそうですが、やる以上少しでも目的意識を持って欲しいと思うからです。

すぐに効果は出なくとも、継続しているうちに、少しは『考える癖』が身について行くのではないかと期待しています。愚息も始めた頃に比べて回答が早くなってきました。まだまだ抽象的な発言が多いですが、具体的になるまで言い直させています。何かを始める前に『しっかり目標をたてる』そして『反省する』。この習慣が身につけば、勉強を始め何事にも通じる物があると思うからです。

愚息の場合、何分にも意欲に欠けるため問題児ですが、何かきっかけを見つけて柔道に目覚めて欲しいと願っています。

 

子供達は年齢も性格も習熟度も異なります。本当は時間や環境が許せば方法はたくさんあると思いますが、このやり方も短時間の割には(短時間に終わらせるのも要点の一つです)有効だと思います。

 

 

最後に柔道関連テレビ情報をお伝えします。

 

 

『柔道ドキュメント』

 

①48㌔級世界選手権金メダリスト福見友子選手。谷亮子の存在を乗り越えて、世界の頂点に…

11/22() 16551715

テレビ東京

 

②52㌔級中村美里選手、63㌔級上野順恵選手、ともに今年の世界選手権で金メダルを獲得した『なでしこ』の物語

11/23() 15401600

テレビ東京

 

3選手とも12月の大会『グランドスラム東京』でも頑張って欲しいですね。

 

平成21年11月17日

【第6号】