『柔道ニュース』 今年は楽しみ! 講道館杯

みなさん、こんにちは。
今回は少年柔道から離れ、講道館杯という全国の精鋭が集結する体重別柔道大会について書きます。

今週末、11月14日(土)と15日(日)の2日間、千葉のポートアリーナで開催されます。

今回の大会は、各階級で国内のトップ選手達が大勢、エントリーしています。
来年東京で世界選手権が行われますが、その選考に残るサバイバル・レースの第一関門として、今年の世界選手権優勝者以外は免除の特権が与えられなかった為だと思われます。従って興味深い対戦カード(新旧対決含む)が数多く行われる事でしょう。そこで今回は、素人目ではありますが、注目の選手や見所を紹介します(敬称略並びに筆者主観をお許し下さい)。

【-60Kg級】
何といっても、野村(天理高⇒天理大⇒奈良教育大院⇒ミキハウス。五輪3連覇)と平岡(近大福山高⇒筑波大⇒了徳寺学園職員<以下了徳寺と略します>今年の世界選手権銀メダル)がエントリー。
野村は膝の手術とリハビリで長期離脱しましたが、復帰戦のバクー国際大会(アゼルバイジャン)で大会前にもう一方の膝を痛めた影響か一回戦負けでした。きっと今回はかなり気合いを入れて臨むのではと期待されます。膝が順調に回復していて欲しいですね。
一方の平岡も、世界選手権後10月に肘の手術をしています。こちらも回復ぶりと、その後の稽古がどの程度できたかが注目されます。
他には、昨年優勝の秋元(埼玉県戸田出身、お父さんは道場主、埼玉栄⇒筑波大⇒了徳寺)は、約10㌔の減量が上手く行くか、実業団個人優勝の小川(日大藤沢⇒日体大⇒了徳寺。今回は意気込みを感じます)、実力者の福岡(鎮西⇒東海大⇒綜合警備)、学生では今年の学生チャンピオン川端(近大福山⇒国士大2年、このルートは珍しいのでは?)、インターハイオール一本勝ちの石川(白鴎足利⇒東海大3年、お父さんは茨城県結城で道場主)、兄妹出場の蓬田(白鴎足利⇒東海大2年、妹はジュニア世界チャンピオン。お父さんは白鴎足利監督)等も気になる存在です。

【-66Kg級】
内柴(五輪2連覇、国士舘高⇒国士舘大⇒旭化成)と江種(福岡工大城東⇒天理大⇒警視庁)のベテラン勢が注目です。二人は60㌔級時代から数多く対戦しています。また、内柴は来春から地元熊本の九州看護福祉大の教員になります。新たな進路も決まり、良い試合が期待できるのではないでしょうか。
他には、ユニバーシアード優勝の海老沼(世田谷学園⇒明治大2年、以前出稽古に行った講道学舎出身、お兄さんも同じ高校⇒大学⇒警視庁、栃木県小山出身)、今年の学生チャンピオン埼玉栄出身の小倉(埼玉栄⇒筑波2年)にも期待したいです。ただ、海老沼は肩車等が得意技なので今回のルール変更がかなり影響しそうです。

【-73Kg級】
大束(東海相模⇒東海大⇒旭化成)と66㌔級から階級を上げた秋本(桐蔭学園⇒筑波⇒了徳寺)に注目。
大束は地元の所属となり(宮崎県綾町出身)、世界選手権緒戦敗退の悔しさをぶつけられるか。秋本は熊本出身で高校時代は65㌔ながら無差別級の全国高校チャンピオンになった逸材、お父さんも往年の名選手。減量の心配が無くなり、復活なるか。
一方、37才で実業団優勝の鳥居(石川県立工業⇒東海大⇒東海大院⇒了徳寺)がペナルティーで出場停止は残念。今年の講道館少年夏季講習の特別講師で元気な姿を見せてくれたし、年齢を考えると本当に残念(ちなみに、逆立ちで50㍍を16秒で走れる?そうです)。
他には、学生チャンピオンの中矢(新田⇒東海大)、粟野(桐蔭学園⇒筑波)にも頑張って欲しいですね。

【-81Kg級】
ここは、世界選手権代表の塘内(大牟田⇒国士大⇒旭化成)と階級を上げた高松(埼玉県上福岡出身、お父さんは中学柔道先生、桐蔭学園⇒筑波⇒旭化成⇒桐蔭学園教)の両ベテランに、寝技の加藤(沖縄石垣出身、国士舘高⇒国士大⇒千葉県警、お兄さんも国士舘で活躍)、谷口(東海相模⇒東海大⇒旭化成)、吉永(大牟田高⇒国士大⇒新日鉄)、若手では、今年の学生チャンピオン田中(徳島城ノ内高⇒筑波)、学生体重別団体で活躍の長島(白鴎足利⇒東海大、60㌔級の蓬田の従兄弟、お父さんはレスリングで五輪銀)あたりに期待してます。吉永は全日本の東京予選では動き良く、大型選手を翻弄してました。

【-90Kg級】
ここは結構混戦予想。五輪代表の小野(茨城県出身、鈴木桂治と同じ石下の道場で同級生、桐蔭学園⇒筑波⇒了徳寺)を軸に、ベテラン斉藤(北海高⇒国士大⇒旭化成、お父さんは高校の柔道先生、弟も国士舘出)、昨年優勝の西山(国士舘高⇒国士大⇒新日鉄)、内股魅力の増渕(白鴎足利⇒東海大⇒旭化成)、若手では、学生ながら全日本で鈴木桂治に善戦した森田(桐蔭学園⇒桐蔭横浜大、酌河内先生と同じ広島廿日市市出身)、姉弟出場の西田(国士舘高⇒山梨学院大、お父さんも元国際的選手で現山梨学院大総監督)、バランスの良い吉田(東海相模⇒東海大)等が注目です。

【-100Kg級】
ここは今年の全日本チャンピオン穴井(天理高⇒天理大⇒天理大職員、兄妹出場、大分県出身、お父さんは大分県警、妹も優勝候補)が多分順当勝ちすると思います。
他には、2007嘉納杯優勝の埼玉栄出身の小林(埼玉栄⇒日大)、全日本3回出場の猪又(東京学館新潟⇒東海大⇒セコム上信越)、以前は穴井を破って選抜体重別優勝経験もあるトリッキーな動きの庄司(埼玉栄⇒日大⇒神奈川県警)など。
また、ジュニア優勝の高木(東海相模⇒東海大1年)やインターハイオール一本の羽賀(東海相模3年、お父さんは天理大⇒旭化成で活躍、お兄さんも東海相模出、朝飛道場出身)あたりが、シニアにどう挑むかに注目したいですね。

【100Kg超級】
ここは、混戦だと思います。
鈴木桂治(国士舘高⇒国士大⇒平成管財⇒国士大教、全日本3回優勝、五輪金メダル、世界チャンピオン)が久しぶりの試合(四月の全日本以来)でどんな試合をするか。
平成10年の金鷲旗の決勝で国士舘相手に4人抜きした頃の柔道を見たい棟田(世田谷学園⇒明治大⇒警視庁、実家は愛媛の強豪棟田道場、お父さんも全日本10年連続出場)、このまま終わって欲しくない高井(国士舘高⇒国士大⇒旭化成、横浜の港武館出身)、3人とも全盛期の元気な柔道が見たいですね。しかし、最近の様子からすると、他の選手にも十分チャンスありと思います。大牟田のツインタワー高橋(大牟田高⇒国士大⇒新日鉄)と立山(大牟田高⇒国士大⇒JRA)や、今年の警察チャンピオン大藤(世田谷学園⇒日体大⇒総合警備⇒警視庁)若手では一発の大技魅力の上川(崇徳高⇒明治大2年)、今年の学生チャンピオン百瀬(国士舘高⇒国士大2年)あたりがどこまでやるか興味ありますね。

ごめんなさい。大変長くなってしまいました。
女子も書きたいですが、またの機会にさせて頂きます。
ただ、現在女子は、世界的に見ても非常に強く、軽量級中心に層も厚いです。
将来性豊かな選手も多く、小生がとても見たい試合の一つが、70㌔級の上野巴恵(上野3姉妹の末娘。敢えて説明不要でしょう。旭川南高⇒三井住友海上)と田知本遥(こちらも姉の恵は大学3年で学生3連覇、妹も1年で学生チャンピオンという凄い姉妹。小杉高⇒東海大)戦ですね。この二人が勝ち進むと準々決勝で当たります。
また、越谷柔志館出身の大友(埼玉栄⇒東海大、女子57㌔級)も頑張って欲しいですし、武里出身で今年のインターハイ3位の土谷(花咲徳栄、100㌔級)も今回は出ませんが、近い将来活躍する姿を見たいですね。山崎道場のみんなも夢を持って頑張りましょう。

今回の講道館杯のテレビ中継は以下の通りです。
決勝以外の好カードもできるだけ取り上げて欲しいです。また、毎回どうしてもケガ等で直前に欠場する選手が出ます。今回は極力少ないことを期待したいです。
組み合わせ表は全日本柔道連盟のホームページに出ています。

11月15日(日)
25:00~26:30
フジテレビ

11月14日(土)
19:00~21:00
11月15日(日)
14:00~16:30
両日共フジテレビONE(CS放送)

こういう時はCS放送が自宅TVで映らないのが残念です。

最後に、今回はある程度柔道を見ている人でないとわかりにくかったと思います。申し訳ありません。
ただ、こうしたデータが頭に入っていて、尚且つ直接対戦した内容を時系列に記憶していると、試合を見る面白さはかなり変わります。
小生、最近はほとんど会場に試合を見に行けないため、表面的な事しか書けませんでしたが、継続的に注視しておりますと、試合内容が読めたり、予想通りの展開、結果になったりして、楽しみ方が広がると思います。是非ご覧ください。

平成21年11月11日

【第5号】