柔道ニュース 『インターハイ・男女個人戦』

みなさん、こんにちは。

インターハイ・シリーズ3回目は個人戦についてご紹介します。

*敬称は略させて頂きます
【男子60㌔級】
前評判通り◆高藤(神奈川・東海大相模)が優勝、春夏連覇達成。66㌔級の世界選手権代表・海老沼選手(明治大)と同じ野木町柔道クラブ(栃木県の強豪道場・今年のマルちゃん杯では、朝飛道場にも勝利)出身。掬投や肩車などが得意技でしたが、新ルールに見事対応。

【男子66㌔級】
優勝候補と目された◆白座(群馬・前橋育英:春は1階級上の73㌔級優勝)や、◆丸山(神奈川・桐蔭:お父さんは国士舘OBの顕志氏)が準決勝に残れなかった中、何と1年生◆橋口(宮崎・延岡学園)がオール一本勝ちで圧勝V。小学生時代は宮崎の名門・芦塚道場、中学は東京・講道学舎(弦巻中)で鍛え全国優勝、そして今回いきなりのインターハイV。男子の1年生チャンピオンは、長い歴史の中でも山下氏(現東海大教、全日本9連覇、ロス五輪金等)と高木選手(東海大相模⇒東海大2年在学中、今年の世界選手権代表)以来3人目の快挙。
『今日は負ける気がしなかった。来年も再来年も勝って3連覇を目指す』
と力強いコメント。

【男子73㌔級】
春3位◆土井(奈良・天理)が優勝。GS(ゴールデン・スコア)連戦でも戦い抜けるスタミナと精神力の勝利。

【男子81㌔級】
国士舘や日本学園(講道学舎)等が凌ぎを削る、激戦区・東京を勝ち抜いた◆豊田(修徳)が優勝。春優勝◆永瀬(長崎・長崎日大)は準決勝に残れず、春2位◆宇都宮(広島・崇徳)は3位。

【男子90㌔級】
春優勝◆丸山(神奈川・桐蔭)や2位◆五十嵐(東京・国士舘)が有力視されていたが、◆村上(愛媛・宇和島東)が◆長澤(岡山・作陽)を敗りオール一本勝ちで優勝。

【男子100㌔級】
ここも2番手グループと目されていた◆谷井(富山・小杉)が、◆土田(東京・日本学園)を敗り優勝。

【男子100㌔超級】
前評判の高かった◆王子谷(神奈川・東海大相模)が団体戦の鬱憤を晴らして優勝。決勝の相手◆田上(東京・戸山)とは中学時代、全中の準決勝で対戦し田上が勝利。田上は、進学校ながら激戦区・東京で代表権を獲得した力を全国でも証明すると同時に、文武両道の実践、本当に素晴らしく思います。どんな日常生活を過ごしているか、非常に興味深く今後の進路も注目したいです。

【女子48㌔級】
ジュニア2連覇で優勝候補◆遠藤(滋賀・比叡山)が◆臼井(神奈川・横須賀学院)を敗り優勝。昨年度チャンピオンで同じく優勝候補・しかも地元◆饒平名(沖縄尚学)は、残念ながら準決勝に進めず。

【女子52㌔級】
春優勝◆宮川(石川・小松大谷)が優勝、春夏連覇達成。去年白帯の中学生で講道館杯3位になり、俄然注目を浴びた◆山本(神奈川・桐蔭学園)は逆転負けで悔しい2位。
2人とも『天才』と呼ばれ、いわゆる”天才対決”。山本はまだ1年、今後も2人に注目しましょう。

【女子57㌔級】
去年のインターハイ3位・今年の春の優勝者◆塚田(栃木・国学院栃木)が、前評判通り優勝、春夏連覇達成。

【女子63㌔級】
本命◆太田(東京・淑徳)が優勝、2位は団体戦でも活躍した◆佐野(富山・高岡龍谷)。

【女子70㌔級】
春2位◆松延(長崎・長崎明誠)が優勝。本命◆結城(福岡・敬愛)は2回戦で姿を消し、昨年の中学チャンピオン◆長内(富山・高岡龍谷)が、1年生ながら2位。富山と言えば、女子も田知本姉妹のように『小杉』のイメージが強かったですが、高岡龍谷の躍進、素晴らしいです。

【女子78㌔級】
◆梅木(熊本・阿蘇)と◆濱砂(福岡・敬愛)の決勝となり、1年生・梅木がオール一本勝ちで優勝。今年の1年生のレベルの高さには、驚くばかりです。
3位は地元◆赤嶺(沖縄尚学)と◆高松(栃木・国学院栃木)。

【女子78㌔超級】
昨年2位で春優勝、金鷲旗でも活躍した◆井上(愛媛・新田)が力の違いを見せつけオール一本勝ちで優勝し、春夏連覇を達成。団体戦で活躍した◆橋本(東京・淑徳)が1年生ながら堂々の2位。
この2人と同様に前評判の高かった渡部(岐阜・鶯谷)は、準決勝で橋本に敗れ3位。

今年のインターハイは、テレビ中継も無かったため、試合を見るためには、開催地・沖縄へ行かなければなりません。柔道愛好家の一人である小生としましては、大変残念でなりません。おそらくインターネットでは、決勝戦を中心に動画が配信されるとは思います。
毎年この時期に思う事…
『何故特定競技だけ全試合フル放送するのか?』

最後に
優勝した皆さん、おめでとうございます。
また、敗れた選手も更に研鑽を重ね、今後のご活躍を祈念しています。

平成22年8月20日①
【第40号】