柔道ニュース   『インターハイ女子団体』

みなさん、こんにちは。

インターハイ・シリーズ第2弾、今回は女子団体戦についてご紹介します。

女子は3人制の点取り試合です。
準決勝に進んだのは、淑徳(東京)、*敬称は以下同様に略させて頂きます。
敬愛(福岡)、高岡龍谷(富山)、星翔(大阪)の4チーム。

【準決勝】
淑徳 3対0 高岡龍谷
敬愛 2対0 星翔

【決勝】
淑徳 1対0 敬愛

前評判通り、淑徳が安定した強さで優勝。勝ち上がりは以下の通りです。

1回戦   3対0(平田)
2回戦   3対0(静岡学園)
3回戦   2対0(東北)
準々決勝  3対0(天理)
準決勝   3対0(高岡龍谷)
決勝      1対0(敬愛)
6試合トータルで15勝0敗3引き分け。何と失点ゼロ!
3人制とは言え、全国大会でこの数字は凄いですね。
淑徳の強さは、3年生のエース◆太田(春の選手権63㌔級チャンピオン)を中心に、スーパールーキー・1年生コンビ◆田代(先日掲載しました『金鷲旗②』で活躍ぶりを紹介)と◆橋本(78㌔超級東京都チャンピオン)、更に70㌔級の東京都チャンピオンの◆喜多という穴の無い布陣にあると思います(喜多選手のお父さんは東海大相模⇒東海大⇒旭化成の憲一氏)。

唯一接戦となった決勝の敬愛戦は、先峰太田が引き分け、中堅田代が敬愛のエース結城(春の選手権団体優勝の立役者で個人70㌔級でも安定した強さで優勝)と引き分け、大将橋本で取って優勝を決めました。
橋本は、180㌢100㌔という重量級選手であり、しかも日本人離れした体格をしています。中学三年生(昨年)の時、中学重量級チャンピオン。監督評では冬期に鍛え上げ(付属からの進学)さらに急成長したそうです。将来はかつて男子で活躍した小川氏(世界選手権で4回優勝、五輪銀メダル、全日本7回優勝、現役当時193㌢130㌔、現格闘家)や篠原氏(99年世界選手権2階級制覇、シドニー五輪では”世紀の誤審”で惜しくも銀メダル、全日本3連覇、現役当時190㌢135㌔、現全日本男子監督)のようなスケールの大きな選手を目指して欲しいと思います。

また、決勝で涙を飲んだ敬愛ですが、春優勝・金鷲旗3位・そして今回2位と、やはり実力校である事を証明。特に今回の決勝は優勝争いに相応しい壮絶な闘いで、両校を讃える拍手が暫く鳴り止まなかったそうです。
その他では3位になった高岡龍谷。2008年の全国中学大会で活躍した芳野中出身者が中心で、1、2年生が主体のため、来年も楽しみです。
更に、敬愛と1対1の代表戦となった山形中央はじめ東北地方の活躍も目立ちました。
最近の大学女子は、東北地区の成長が目立ちます。そうした影響もあるのかもしれません。ちなみに、淑徳の橋本も出身は秋田です。
淑徳はスーパー1年生2人が来年も再来年も残る豪華キャスト。3人制では、当分淑徳時代が続くように思います。監督がスーパー1年生について、『2人とも、とにかく良く稽古する。ここまで稽古する選手は自分の記憶に無い』とコメントしています。
『昔の稽古量に比べると、最近の連中は稽古が足りない!』といった言葉をよく耳にしますが、監督にここまで絶賛される1年生は少ないでしょう。心配はケガだけでしょうか。

大会が目白押しで原稿が追い付けませんが、次回は個人戦をご紹介します。

平成22年8月19日
【第39号】